甘酒ってなぜ甘いの?
何からできてるの?
本当にお米と水だけでできるの?
なんで体にいいの?
甘酒について色々な疑問があると思います。
そもそも甘酒とは、一体どうやってできる飲み物なのでしょうか?砂糖が入っている訳でもないのに甘く、甘酒なのにお酒じゃない(アルコールが含まれない)。
何と言っても原料はお米と水だけなのに栄養満点の健康食。。。
そんな甘酒が出来上がっていく仕組みや原理を掘り下げて紹介して行こうと思います。
甘酒の原理
まずは甘酒の原理から。近年注目されている甘酒。美容や健康にとても良いと評判ですが、まず甘酒とはどういう飲み物なのでしょうか。
・甘酒は菌が作ってる?
甘酒は、単純にいうと米と水からできています。
正確にいうと、お米を原料にできる米麹と一定の温度に保った水でできているのですが、それがどうゆう経緯で「甘酒」になるのか?
その秘密はお米を原料にした米麹にあります。
では、米麹とは一体?
まずは米麹の、「麹」とはなんなのでしょうか?
麹とは、お米や麦、大豆などの穀物に麹菌を繁殖させたもの。
菌といっても、悪い菌ではなく食べ物を発酵させるために重要な役割をする良い菌です。日本では昔からこの麹を食品加工に用いて、酒や味噌や醤油、甘酒など、伝統的な日本独自の食品を数々生み出しました。
麹とは菌の一種なのですね。つまり米麹はお米に菌を繁殖させたもののことを言います。
そんな麹なんですが・・・
菌なので生きています!!
米麹は一定の環境(甘酒で言えば、一緒に混ぜる水の温度)に置くことで活発に動くようになり、「アミラーゼ」という物質を分泌します。そのアミラーゼによってお米の中のでんぷんが糖化して甘くなり、甘酒となります。
アミラーゼ・・・どこかで聞いたことありませんか?
そう、だ液です。アミラーゼはだ液の中に含まれる消化酵素。お米を噛み続けると甘みが出てくると思いますが、それはだ液の中のアミラーゼがでんぷん(米)を分解することによってできるブドウ糖の影響なのです。
つまり、お米を噛み続けると甘くなることと、甘酒が甘いことは似ていてほぼ同じ原理という訳ですね。
少し前に流行った映画にも出てきた「口噛み酒」とかいうのと似ていますね。
甘酒はなぜ健康に良い?
麹菌の働きによって出来上がった甘酒ですが、日本では昔から「飲む点滴」と呼ばれるほどその栄養価の高さには定評があります。
しかし、原料はおかゆとほぼ同じ。
なのになぜ甘酒ばかりが栄養に関して評価されているのでしょうか?
そこもやはり「菌」によるところが大きいと言えるでしょう。では、菌が入るとどのようなメリットがあるのでしょうか?
1、分解されることで消化吸収をよくする
上でも説明した通り、菌によって分解されているので消化吸収に負担がないというのが一つ言えるでしょう。人間は生活しているだけで無意識のうちに内臓に負担をかけています。
消化吸収の良い食べ物を食べることで、働きづめの内蔵たちを休ませてあげることができるのです。
2、腸内環境を改善
甘酒に含まれる麹菌は、腸内の善玉菌を増やす効果があるという研究結果が出ています。
腸内環境は体調や病気と大きく関わっています。菌を補充することで腸内環境を常に良い状態にしておくことは、健康維持に繋がります。
3、体内酵素の節約
人間の体で作られる酵素というのは決まっています。それも、加齢とともに数が減る傾向にあり、それが病気や体調不良、老ける原因になると言われています。
食事や普段の生活で常に消費され続ける体内酵素ですが、甘酒には酵素がたくさん含まれているので体内酵素の節約ができます。
酵素が節約できると、体が酵素をたくさん保持していることになるので体調、ダイエット、アンチエイジングなど様々な効果を期待できます。
「甘酒」で菌活!生きた菌を取り入れよう
甘酒は、菌の働きによって出来上がった飲み物なので、甘酒の中にもたくさんの菌が存在します。甘酒を飲めば菌活もバッチリですね。
江戸時代から、栄養ドリンクのような役割で生活に密着していただけあって、健康面でも非常に優れた飲み物ですので、ぜひ生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。